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黒糖づくり。


12月17日、外国人中長期ボランティアのTotoとMarinaと一緒に、黒糖づくりのお手伝いに行ってきました。
私自身、昨年に引き続き2度目のお手伝いとなりました。


さとうきびと言うと、沖縄のイメージが強いかと思いますが、
水俣では袋地区のみ、さとうきび作りでは最北端の地になるそうです。

5,60年前はこのあたりでは、ほとんどの家で自家用にさとうきびを作っていたそうですが、
今ではたった数軒になってしまったそうです。
近所の方のお話では、子供のころ、さとうきびを絞る時期になるとあちこちから甘い匂いが漂ってきて、
大人の目を盗んでこっそり甘い砂糖を舐めるのが楽しみだったとか。
当時、砂糖は高級品でしたから、それは子供たちにとって至福のときだったろうなーと思います。
こんなふうに、身体の感覚で覚えている思い出って、とてもすてきですよね。


さとうきび製糖工場は、袋の鹿児島県境にあります。
何軒かのさとうきび農家さんが、共同で使用しているそうです。(元は民家のようでした!)



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さとうきびはイネ科ですが、竹のようにしっかりと節があります。
今回は、2種類のさとうきびを混ぜて絞りました。(1種類だと収量が少ないそうです。)
去年と比べると、さとうきびの量が少ないように感じましたが、
やはり今年は、春の芽立ちが悪かったようで、去年に比べると収量が減ったということでした。
さとうきびは、4年に一度植え替えるそうなので、来年は新しく定植するそうです。



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大きな機械に、さとうきびを一本ずつ通していき、汁を絞り出します。
二人組になって順序良く機械に通していくのは、なかなか難しいです・・
だんだんとさとうきびの匂いがしてきました!



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これが原液です。
私も飲んでみましたが、甘さはあるものの、まだまだ野性的?な風味がして、あまり美味しいとはいえないような・・・
でも、ものすごく栄養がありそうな味がします。
(匂いも独特で、ムワっとするようなかんじです。Marinaはどうやら、この匂いが苦手なようでした。)



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工場の中では、大きな窯に薪をくべていて、あとは絞り汁を待つのみ!といった感じで準備が整っていました。



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今回も、さとうきびを束にして縛るのに畳のヘリが使われていましたが、
これは優れもので、丈夫でしっかりしているので、いろいろな場面に使われる便利アイテムです☆



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絞られたさとうきびは、機械から皮と繊維が外に飛び出してくるので、
それを集めてトラックいっぱいになったら畑へ運びます。
これが乾燥するとよく燃えるので、焚き付けに良いそうです。
やっぱり自然のものって、ゴミになるものがないですよねー。
なんでも、使い道があるんです。



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さて、タンクいっぱいになったさとうきびのジュースは、ポンプを使って工場の中の巨大窯へ移動します。
この巨大窯は、三段階に分かれていて、よくかき混ぜながらだんだん煮詰めるごとに、次の窯へ移していきます。
このあたりで、濃厚な甘い匂いへと変化していきます。



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良い頃合いになったら、窯から移します。
急激に冷えていくので、手を休めずによくかき混ぜます。
一見、大量のカレールーのようです。



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見ている限りでは簡単そうに見えますが、このかき混ぜる作業意外と大変なんです。
冷えていくとどんどん砂糖が固まっていき、巨大ヘラが重たくてうまく動かせません・・・
Totoも挑戦するものの、苦戦しています。



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さて、ここで工場長の確認が入ります。
砂糖の固さを慣れた手つきで確認し、「これでええじゃろ」といった様子。



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ここまで固まりました!
最初と比べると、量も減っていますね。(この時点で、すでに舐めて味見をしています。)
固まる前の黒糖は、柔らかくキャラメルのようで、甘いだけでなく酸味もあるんです。



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なんで一か所床に穴があいているんだろう?と思ったら、
それは工場長の足置き場でした。
そのまま座ると足が痛いからということで、床に穴をあけてしまうあたりが、とてもおちゃめです。



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さて、最終段階の箱詰めです。
この作業はとにかく人数が必要です。
箱に詰める人、箱の台車を動かす人、砂糖が固まらないようにかき混ぜる人、側面についた砂糖をヘラで取る人。
みんなが協力して、緊張の一瞬です!



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あっという間に固まってしまう黒砂糖を、一定の量詰めていくのはとても難しそうです。



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そして、ついに100%純粋黒砂糖の完成です!!
黄金色でキラキラしています。
天然の甘さを口に入れると、市販で売られている甘さや作られた甘さとの違いがよくわかります。

黒糖は、そのままお茶と一緒にいただいてももちろん美味しいですが、お料理に使ったり、お菓子作りに使ったりと、使い道がたくさんあり、味にコクが生まれます。
この黒糖を毎年楽しみに待っているお仲間もたくさんいるんだとか。

もちろん、去年からわたしもその一人ですけどね♪



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一生懸命仕事したあとは、美味しいご飯が待っています。
これもまた、待ち遠しい時間なんです。



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みなさん、おつかれさまでした。
また来年、この場所でお会いしましょう^^



K.U
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ハジメマシテ。

みなさん、はじめまして。
わたしは昨年の9月から、神奈川県より水俣市袋にやってきました!

いまは、NPO植物資源の力のスタッフとして、いろいろな活動のお手伝いをさせていただいてます。
そして、おいしいものを食べ、自然と戯れ、温かい人たちとともに暮らしています。

そういった日常の生活やステキな人、モノ、その他いろいろ。
袋の魅力を、このブログで綴ってゆきたいと思います。

もし、袋に「いってみたい!」と思った方、
いつでもwelcomeです

では、どうぞよろしくおねがいします^ ^


K.U


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Author:yumebukuro
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